昨日の 光と水☆講習会の2部「プルサーマルって 何?」で
聞いた事を簡単にまとめます。(私が理解した範囲で・・・)
*美浜の会が作ったリーフレットより(後でこれも紹介します)
まず、プルサーマルとは
本来はウラン燃料を燃やすように設計された通常の原発で
別のMOX燃料を燃やす事です。
MOX燃料とは、プルトニウムと劣化ウランを混ぜた燃料です。
劣化ウランには燃えるウランがほとんどないため
MOX燃料で燃えるのはほとんどもっぱらプルトニウムです。
プルトニウムはウランとは異なって激しく燃えるため、
プルサーマルは本来の設計に反する危険な運転を無理に行なう行為です。
*以上
まず、上記を読むだけで CMで言われている
「資源の有効利用」に疑問を感じます。
関西電力は 2011年3月までに高浜原発3・4号機で
プルサーマルを実施する為に 2009年1月末にフランスの
メロックス工場でMOX燃料の製造を開始しました。
そして、九州電力、四国電力、中部電力は3月6日にフランスから
MOX燃料の輸送を始めてしまったのです。
現状としては
・玄海3(16体)・伊方3(21体)・浜岡4(28体)MOX
5月頃到着。玄海3に9月頃装荷か。
・関電の高浜3・4用MOX燃料 09年1月30日から製造。
・島根2号用MOX製造を地元が3月に了解。
・女川3号08年11月6日に国に許可申請。
・泊3号09年3月9日に国に許可申請。
このように着々とプルサーマル計画は進められていて
関電は新聞広告やCM、パンフレットなどでその必要性、
エネルギー資源の有効利用の宣伝を強めています。
しかし、美浜の会の人達(専門家)はそれらのウソやごまかしを
関電に質問しています。
その答えは言葉を濁したり ごまかし以外の何ものでもない回答しか
得られなかったとの事です。
その状態に半ば飽きれた感もあるようですが
まずは、関電のパンフレットのごまかし、ウソを
指摘して そのパンフレットを鵜呑みにしないようにと
「プルサーマルの必要性=「資源の有効利用」はウソ」という
リーフレットを作られました。
これは、美浜の会のHPからダウンロードできます。
是非 見てください。
http://www.jca.apc.org/mihama/
上のリーフレットを見ていただくと よ〜く解ると思います。
が、ここでは
昨日の講習会でさらに特に強調させていたことを書きます。
関電の計画のように
MOX燃料を高浜3号4号で使ったとしても(プルサーマル)
↓
使用済みMOX燃料が出ます。
これを処理する為にどうするかというと
↓
第二再処理工場を作る(六ヶ所再処理工場では処理できない)
という計画のもと 初めに書きましたが
この1月末にフランスでのMOX製造を始めているのです。
何も知らない人がこれを見たら「そうかいな。。。」
「それやったらいいやん」と思うかも知れません。
が、、、
今動かしている原発からでる 使用済み核燃料の
再処理をするとして試験中の六ヶ所再処理工場は
すでに16回も事故などによる延期をしていて
今は 高レベル廃液をガラス固化する段階で
白金族の堆積というガラス固化溶解炉の原理的な欠陥の為に
完全に行き詰まっていて、超猛毒の高レベル廃液の漏えい事故まで
起きているそうです。
試運転の終了は2月末から8月への延期しています。
もっと詳しく現状を聞くと ホントに飽きれた状態です。
このガラス固化が完璧でないと 最終処分の仕様もありません。
欠陥固化体は持って行く場がなくなるのです。
この段階で この有様なのに
ましてや、六ヶ所再処理工場でプルトニウムを取り出すことも
先が見えない状態なのに
MOX燃料でプルサーマルをする計画だけ
先先進めているのです。
仮に プルサーマルしたとして
また出るのです。。使用済みMOX燃料!!
その為の 第二再処理工場だなんて!!!
あまりに 非現実的です。
リーフレットにはこのように書いてます。
☆核ゴミ(人口放射能)の泥沼への道☆
プルサーマル計画には このような道が待っていると言う事ですね。
それは 子々孫々までいや何百年先まで
核のゴミ問題を先送りにしていこう。。。という計画です。
しかも、リーフレットにはこうあります。
「使用済みMOX燃料は、通常の使用済み核燃料と比べて
放射能の寿命が大変長く 約2倍もの熱を発生します。
使用済みMOX燃料を100年保管してもその発熱量は
通常の使用済み核燃料の10年後の発熱量を上回っています。
プルサーマルが実施されれば 使用済みMOX燃料は
地元にたまり続けることになります。」
ちなみに、島根原発の立地自治体である島根県松江市は
国と中国電力に対して 質問書を提出し
「第二再処理工場」の計画が遅れた場合、使用済みMOX燃料は
どう処理するのか具体的説明を求めましたが
その答えは
2010年ごろから検討開始し 2045年ごろから操業という
机上の計画を形式的に繰り返しただけだったそうです。
美浜の会は MOX装荷阻止のために
◆関電交渉を踏まえて福井県に行き
1999年6月7日に国に出した要請書
「高浜発電所3号機および4号機のプルサーマル計画について
・使用済みMOX燃料の処理
現行の原子力長期計画によると、2010年頃に方針決定される
民間第二再処理工場で使用済みMOX燃料を再処理する方針であるが、
使用済みMOX燃料の処理方針を具体的に明らかにする事。」
上記のその後について 県に問いただしに行きます。
◆松江市の質問・回答を活かすべき全国的な方向
第二再処理工場問題の公的定式化
◆佐賀の40万署名運動と5/10集会
など 活動を進めておられます。
私たちも一人一人がいろいろと知る事が必要だと実感しました。
これは、六ヶ所再処理工場のことを伝える事、
上関原子力発電所建設の反対などと大いに繋がっている問題です。
国はどうしても原子力発電所を促進したいのは なぜなのでしょう?
多くの政治家はこのことを知らないのでしょう。
美浜の会の人達は長年携わっておられる専門家です。
彼らの知識、行動をもっと広く伝えていきたいと思います。
電気は 原子力発電所にしか頼れない訳ではないのです。
太陽光発電もあります。
そして、アメリカではスマートグリッドが機能していると
教えてくれました。
しかし、日本では親玉があくまで原発、そして電力会社の
利益優先になるため そのような案が出ていても
うまく機能していない様です。
でも、このままではいけない。
今、変革を求めなければいけないと思いました。
もうすぐ プルトニウムは日本にやってくるのです。
2009年03月29日
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