7月9日(日)、神戸三宮シアター・エートーにて
関西日印文化協会主催「雅びに インド古典の宴 vol.2 」は
多くの方々にご来場いただき 無事盛況にて終えることができました。
報告が大変遅くなってしまいましたが、ここにスナップ写真、ステージ写真を紹介させていただきます。


今回は インド共和国の3つの地域で育まれてきたそれぞれの文化が
反映されている古典舞踊を披露し、その違いや共通点、また日本につながる
どこか懐かしく感じる点などをご紹介しました。
私は南インド古典舞踊バラタナーティヤムに出会いその魅力を追い続けていますので
他の地域のことはあまりわかりません。しかし、今回この機会に
東北インドのマニプール州のマニプリ舞踊、東インドのオリッサ州の古典舞踊オリッシィ、
のことを調べてみましたらそれぞれにどこかなんとなく日本と繋がっていることを
再認識しとても興味深いと思いました。
また、同じインドなのに違う文化が息づいていることに驚きながらも、
神という存在を舞踊を通して人々に伝えることことにより
インド共和国が一つになる心の拠り所であるように思いました。
最近は南インド古典舞踊バラタナーティヤムと東インド古典舞踊オリッシィを学ぶ人が
関西でも少しずつ増えてきました。昨年の「雅びに インド古典の宴」でも
オリッシィの柳田紀美子さんに出演していただいたのですが、
東北インドのマニプリ舞踊を踊る人は日本人では外川セツさんだけかと思うのです。
そもそもこの地域のことを日本人はほとんど知らないと思いますが、
位置的に日本に一番近くあり、文化面での共通点は沢山ありますし
歴史的にも第二次世界大戦の時に多くの日本人が行っていたとのことです。
セツさんは子どもの頃、インドで育ったという環境にあり自然とマニプリ舞踊に
出会われたとのことですが そうでない限りマニプリ舞踊を知ることもないでしょう。
インドにいても南インドでマニプリ舞踊を観られる機会は滅多にありませんから。。。
それくらい珍しいことです。
今回はオリッシィの紀美子さんと企画した際に、是非ともセツさんに出演していただこう。と
いうことになり 関東にお住いにもかかわらず幸いこの公演の趣旨に賛同いただいて
快く出演してくださいました。
公演では初めにインド総領事にスピーチをしていただいたのですが
「インドでもこのように3つの地域の舞踊を一度に楽しむことは1年に1回あるかないかくらい
珍しいことなのに、この神戸でそれを観ることができるのは大変嬉しい事だ」と
言っていただきました。
そして、今年は2017年の日印友好交流年を日本とインドの間の幅広い交流を通じた
一層の友好関係の増進に向けた年であり,「日印友好交流年記念事業」として認定していただきました。

プログラムは
まず、バラタナーティヤムの舞台の初めに舞台の成功を祈る踊りから始めて

マニプリ舞踊 1演目

オリッシィ 2演目 と続きました。
2演目めは 1部の締めとして「モクシャ」という解脱を意味する踊りでした。

この1部だけでも 3つの舞踊の違いはよくわかったと思うのですが
2部は 12Cの詩人ジャヤデーヴァによってつづられた、24篇から成るサンスクリット
連作歌曲集「ギータ・ゴーヴィンダ(牛飼いの歌)」の中にある舞踊を3つの舞踊で紹介し
同じ内容なのに表現の仕方が違う点をよりわかりやすく観ていただきました。


最後は、バラタナーティヤムの「ティラナ」という舞台の最後を締めくくる踊りで終えました。

3人でのそれぞれの舞踊でのご挨拶の後、


奈良女子大学名誉教授の平井タカネ様に講評を述べていただきました。
とてもわかりやすくお話しいただき、観客の皆さんが思っていることを次々におっしゃるので
皆さんの心がスッキリしたと思います。

準備にとても時間をかけてきました「雅びに インド古典の宴 vol.2」でした。
終わってから安堵の気持ちと充実感に満たされた状態でしばらく過ごしておりました。。
企画構成、告知広報などに関わっていただいた皆様、また見えないところで支援していただいた皆様、
そして当日のスタッフと神戸三宮シアター・エートーの皆様には本当に感謝しています。
おかげのお力によって盛況にしていただきましたことを心に深く刻み
これからの精進へと謹んで糧とさせていただきます。
最後に、ご来場いただきました皆様に深くお礼を申し上げます。
ありがとうございました。

